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事例20240714飼い主さんが脳梗塞になった多中心型リンパ腫のゴールデンレトリバー小次郎君と猫の黒さん

    どうぶつがかりにペットシッターの依頼が入りました。
    電話をくれたのは飼い主さんのご友人。飼い主が脳梗塞で入院したので
    ゴールデンレトリバー小次郎君と猫のクロさんのお世話をしてほしい、との依頼でした。
    ◯飼い主さんはご主人を亡くされたばかりでお子さんもいない独居
    ◯近所のみなさんが好意で朝晩散歩をしているが、
     飼い主さんの入院が長期になりそうで専門のシッターに入ってほしい
    ◯小次郎君が抗がん治療中であり、その治療にも連れて行ってほしい

    場所を聞くとどうぶつがかりでは対応しにくい地域だったので、
    連携している三条市のペットシッターTail(テール)さんに相談し、入っていただくことになりました。
    テールさんには愛玩動物看護師という国家資格を持つシッターさんもいます。

    当初は飼い主さんが帰ってくる想定でしたが、予後は悪い方へ向かい
    「これからリハビリ病院に転院し、そのまま施設に入ると予想される」と
    担当のケアマネさんからもどうぶつがかりに連絡が入りました。

    まずは新潟市動物愛護センターに相談しましたが、
    猫さんは引き取れても余命わずかだろう小次郎君の引き取りは難しいとの判断。
    関係者で受け入れ先の施設を探しましたが、大型犬の看取りになると限られてきて、
    しかも病気療養中の飼い主さんが払える額ではありません。

    テールさんが県外の安価な老犬ホームも探しましたが、
    内情を知らない遠くの施設に預ける不安もあり、まずはSNSで里親さがしに踏み切りました。

    こんな無茶なお願い、SNSにアップするのも申し訳ない、
    難しいだろう、手はあがらないだろうと思っていましたが、
    1時間もしないでお世話になっているYペットクリニックのH先生から
    「うちで引き取ります」と連絡をいただきました。

    テール代表の保科さん、愛玩動物看護師の植木さんにもすぐ連絡しながら涙が出ました。
    H先生をはじめ、受け入れてくださったスタッフさまには感謝しかありません。
    受け入れに際しても、小次郎君の幸せを深いところまで考えてくださいました。

    小次郎君とクロさんのお世話チーム(テール代表保科さん、近所のみなさん、民生委員さん、ご友人)。受け入れ先が決まって安堵の笑顔でした。

    Yペットクリニックさんへの引っ越しは7月21日、
    小次郎君のシッター植木さん、飼い主さんのご友人、どうぶつがかりで行い、
    H先生より、小次郎君の病気について、治療方法などを丁寧に教えていただきました。
    ちょうど飼い主さんのご友人宅もすぐ近くでした。

    Yペットクリニックさんにて。医療に詳しい植木さんのおかげで引き継ぎもスムーズに行えました。

    飼い主さんもリハビリをがんばっており、
    もう一度会える日が来るといいねと関係者で期待しています。

    今回、Yペットクリニックのみなさまが温かく受け入れてくれましたが
    これから小次郎君のお世話をされて、治療をされて、
    きっとどんどん小次郎君が愛しくなって、
    もしかしたら余命数ヶ月の小次郎君を看取ることになります。
    動物が好きなみなさまだからこそ、より悲しい想いをされるでしょう。
    その時を考えると心が痛みます。

    どうぶつがかりでは、以前も2匹の大型犬の譲渡に携わっています。
    飼い主さんは両方とも70歳近い年齢で大型犬を飼い、70歳半ば〜後半で飼いきれなくなりました。

    これから大型犬の飼育を考えている人へ。
    あなたは、大型犬を最後まで飼える年齢ですか?
    何十キロもある犬の老後の看病まで想定していますか?
    大型犬はフードも薬も小型犬の何倍も必要でお金も掛かります。
    その資産をちゃんとお持ちですか?

    命あるものです。ぜひ、しっかり考えてから飼ってください。
    そうでないと、あなたのせいで悲しい思いをする人が
    これからもまた出てきますから

    猫のクロさんは引き続き里親募集中!
    保護猫でした。推定12歳、オス、去勢済
    エイズ、白血病陰性、ワクチン今年3月済み
    警戒心は少なめで人によっては近づいてきます。